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光を求めて
第17章 恋愛初心者
「彩羽がウブねぇ……良く見てるな。こいつはすぐ人を信じるから見ててハラハラするんだ。男に免疫がなさすぎるというかな」
「ゲンさんの気持ち分かります。仲良くなって日は浅いですが放っておけないんですよね」
「そうなんですよ。東間さん年上なのに全然そんな感じしないし……妹みたいで気になるんです」
勝手に盛り上がる3人に口を挟む余地さえない。
それよりも2人の話しに合わせてくれるゲンさんに頭が上がらない。
きっと他の常連客がいたらお腹をかかえて笑っていてもおかしくない話なのに、私が不利にならないように合わせてくれる。
「じゃあ、顔を出したら彩羽に連絡するように番号教えていいんだな?」
「あっ!はい!お願いします!!」
ゲンさんの言葉に元気よく返事をして笑われた。
それでも上野さんと峰岸さんがいるからか、いつもより楽しい時間だった。
それから1時間程飲みながら喋っていると清香姉さんと高橋さんが入って来たから2人を紹介した。
ゲンさん同様快く受け入れてくれて店内は益々にぎやかになった。
全員分の飲み物を出したゲンさんが奥の部屋に入ったのを確認して、私も後を追った。