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光を求めて
第17章 恋愛初心者
「寂しかった……雅也に裏切られて両親でさえ信じられない時、知らないおじさんが優しくしてくれた。その優しさに救われた。辛くてどうしようもなかった気持ちが薄れてた。身体を許せば大人は傍にいて安らぎを与えてくれる……馬鹿な事だと分かっていても」
やめられない……
「なぁ、彩羽。俺はお前の心は高校生のままだと思ってる。男に裏切られたその時から成長しきれていない、だから抜け出せないでいる。どんなに男たちと寝ようと彩羽が望んでいるのは身体じゃない。純粋に心を求めてる。誰かに愛されたい!誰かに必要とされたい!ここに自分がいるんだと誰かに分かってもらいたい!それを望んでないか?」
ゲンさんの言葉を一つ一つ心の中で復唱する。
「それが手に入らなければ抜け出せない。そして誰かに愛してほしいから、少しでも優しくされると自分が求められてると思ってその男を信じてしまう。普通だったら言葉遊び、その場の嘘だとしてもお前は信じてしまう。だから男に面識がないと言ったんだ。男の身体は知ってるのに心が分からないウブだとな」
ゲンの言葉に否定する言葉がない。
少しでも優しくされると信じてしまうのは言われてなくても分かってる。
何度騙されようと信じてしまう。