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第18章 好きなのに

「よっ、酔ってます？」

「かもな……じゃなければ女にかわいいとか言うわけがないからな」

優さんの一言一言にドキドキしているのに、優さんは笑いながら言葉にする。
それを寂しく感じていると、頬に触れていた指先が唇に触れた。
何度も何度も唇を撫でられていると、キスしてほしくなる。

「優……さん……」

「ん？何だ？」

私の問いに優さんは優しく微笑むだけで何もしてくれない。
あの時のキスをもう一度して欲しいと思っても、私の方から唇を寄せる勇気はない。

「どうした？言いたいことがあるならはっきり言え」

優さんの手は唇を離れ、首筋を撫でながら耳朶を触り始めた。
その手の動きにゾクゾクとして甘い吐息が漏れる。

「俺に触られて気持ち良いのか？」

低い声で囁かれ、自然と頷いた。

「やっぱりお前……かわいいな。俺のモノにしてしまいたくなる」

「優……」

その意味を聞こうと口を開いた時、そのまま唇が塞がれた。
驚きと共に、やっと触れられた唇に自然と口が開き優さんの舌を受け入れる。
交わる舌に交わる唾液、卑猥な音を響かせながら蕩ける様なキスをした。