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光を求めて
第18章 好きなのに

「優さん」

「だから泣くなって」

泣き出してしまった私を優さんは優しく抱きしめてくれた。

「優さん。ちゃんと考えますから、だから優さんも……」

縋るように言葉にする。

「ああ、分かってる。お互いに色々ありすぎた。ぐちゃぐちゃな頭のまま考えたっていい答えは浮かばんだろう。だから今日は何も考えずに寝て、すっきりした頭で考えろ。いいな」

そう言いながら優さんは私を抱き上げソファーに座り、子供をあやすように身体を揺らし始めた。
優さんの胸に顔を預け揺れに身体を任せると、不安でいっぱいだった心が落ち着いて行く。
それと同時に瞼が重くなる。

「優……さん……」

「何も考えるなって。傍にいてやるからそのまま眠れ」

身体を揺らしながら背中をポンポンと叩かれていると意識が遠のいていく。

「優……さ……ん……」

「ここにいてやる。だから眠れ、何もかも忘れて眠れて」

それは子守歌のような、暗示の様に私の心に落ちてきた。


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