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光を求めて
第19章 彼の想い

「ねぇ、雅也……」

「いいよ。彩羽の知りたいこと何でも話すよ」

「うん……その頬どうしたの?」

「えっ?あっ?これ?」

意表を突かれたように驚く雅也の姿に笑った。

「うん。ちょっと気になって、誰かに殴られた?」

少し赤みがかかっていて、口の端が切れているのが見てわかる。
ガラス越しではなくて雅也を見た時から気になっていた。

「殴られた……話があるから来いって言われて行ったら何も言わずに殴られたんだ」

「誰に?」

「優にだよ。彩羽を泣かせてんじゃね~よって思いっきり殴られたよ」

「ゆっ、優さん??」

優さんが殴ったと聞いて驚いて声をあげると、驚きすぎだと笑われた。
そして重苦しかった雰囲気も消え、いつもと変わらない雰囲気になっていた。

「僕と違って熱い男だからね。僕と正反対でしょ」

「うん……熱い人だね。それに正直で真っ直ぐな人」

「そうだね。僕とは正反対。自分の欲しいモノのためなら手段を選ばない。ブレる事のないその強い精神が羨ましいよ」

「雅也はそうじゃないの?欲しモノがあっても諦める人?」

何気なく聞いた言葉に雅也は顔を歪めた。


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