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光を求めて
第19章 彼の想い
日常と言われてドキッとする。
知れば知る程ということは、私が週末ごとに知らない男とホテルに行っていたことも知っていた事になる。
「ずっと……見てたの?」
「うん。おじ様の会社に入っていることは知っていたからね。会社の前で声をかけようと待ってたんだ。でもどうやって言葉をかけていいのか分からず、彩羽の後を追ったんだ。maple-メイプルに入って少しすれば男と出て来てホテルに行く姿を見て、彩羽が今でもひとりなんて思っていた自分が馬鹿に思えてね……それでも彩羽が気になって会社の前で待っては後を追った。今思えばストーカーだよね」
ごめんねと無理やりに笑顔を作る。
「そうやって追っているとね。毎回違う男だって気がつくんだ。そして彩羽が何をやっているのか気がついてしまう。初めはどうして彩羽がって思ったけど、よくよく考えてみれば理由なんて簡単に導き出せるんだよね。……そう、きっと僕がそうさせてしまったんだと嫌でも分かるんだ」
「それでも雅也は声をかけてくれたよ」
「声をかけるべきではないと分かっていてもね。これ以上知らない男に彩羽が汚されるのが我慢できずに声をかけてしまったんだ。だけどいざ声をかけてもどうしていいのか分からなかった。冷ややかに見つめられる瞳に、謝ることもできなかったんだ」
知れば知る程ということは、私が週末ごとに知らない男とホテルに行っていたことも知っていた事になる。
「ずっと……見てたの?」
「うん。おじ様の会社に入っていることは知っていたからね。会社の前で声をかけようと待ってたんだ。でもどうやって言葉をかけていいのか分からず、彩羽の後を追ったんだ。maple-メイプルに入って少しすれば男と出て来てホテルに行く姿を見て、彩羽が今でもひとりなんて思っていた自分が馬鹿に思えてね……それでも彩羽が気になって会社の前で待っては後を追った。今思えばストーカーだよね」
ごめんねと無理やりに笑顔を作る。
「そうやって追っているとね。毎回違う男だって気がつくんだ。そして彩羽が何をやっているのか気がついてしまう。初めはどうして彩羽がって思ったけど、よくよく考えてみれば理由なんて簡単に導き出せるんだよね。……そう、きっと僕がそうさせてしまったんだと嫌でも分かるんだ」
「それでも雅也は声をかけてくれたよ」
「声をかけるべきではないと分かっていてもね。これ以上知らない男に彩羽が汚されるのが我慢できずに声をかけてしまったんだ。だけどいざ声をかけてもどうしていいのか分からなかった。冷ややかに見つめられる瞳に、謝ることもできなかったんだ」