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光を求めて
第19章 彼の想い
冷ややかな瞳……そんな目で見ていた覚えはない。
どちらかと言うと、昔を思い出して辛かった。
「彩羽の部屋にあがって、僕の目の前で洋服を脱ぐ彩羽を見て僕は何も言えなかった。彩羽が口にする言葉は僕への恨みなんだと受け止めるしかなかった。それだけの事を僕は彩羽にしてしまったんだと……僕が思っている以上に彩羽を苦しめたんだと、改めて罪の重さを実感したんだ」
思い出すのは雅也に投げつけた酷い言葉の数々。
その言葉を聞きながら歪める顔を見て、もっと傷つけてやろうと言葉を並べ泣かせた。
「幸せだったかと聞かれて、それに答える資格はないと思ったんだ。それに、彩羽がいない人生が幸せなはずがなかったしね。出て行った彩羽をただ待つだけの時間……色々と考えたよ。このままここに居ていいのかとね。僕が居れば昔を思い出して傷つけるだけだと分かっていても出て行くことができなかったんだ。嫌な顔をされようと、出て行って欲しいと言葉にしない彩羽に甘えたんだ。それでもね、彩羽といる時間はやっぱり僕に幸せを運んでくれるんだ。父が亡くなっても笑っていられたのは彩羽がいたから。やっぱり僕には彩羽しかいないって確信したんだ」
「だったらどうして!」
当時の気持ちを思い出しながら声を張り上げた。
どちらかと言うと、昔を思い出して辛かった。
「彩羽の部屋にあがって、僕の目の前で洋服を脱ぐ彩羽を見て僕は何も言えなかった。彩羽が口にする言葉は僕への恨みなんだと受け止めるしかなかった。それだけの事を僕は彩羽にしてしまったんだと……僕が思っている以上に彩羽を苦しめたんだと、改めて罪の重さを実感したんだ」
思い出すのは雅也に投げつけた酷い言葉の数々。
その言葉を聞きながら歪める顔を見て、もっと傷つけてやろうと言葉を並べ泣かせた。
「幸せだったかと聞かれて、それに答える資格はないと思ったんだ。それに、彩羽がいない人生が幸せなはずがなかったしね。出て行った彩羽をただ待つだけの時間……色々と考えたよ。このままここに居ていいのかとね。僕が居れば昔を思い出して傷つけるだけだと分かっていても出て行くことができなかったんだ。嫌な顔をされようと、出て行って欲しいと言葉にしない彩羽に甘えたんだ。それでもね、彩羽といる時間はやっぱり僕に幸せを運んでくれるんだ。父が亡くなっても笑っていられたのは彩羽がいたから。やっぱり僕には彩羽しかいないって確信したんだ」
「だったらどうして!」
当時の気持ちを思い出しながら声を張り上げた。