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光を求めて
第19章 彼の想い

「彩羽の前から姿を消して……」

微笑む私と違って雅也は未だに辛そうな表情のまま言葉を続けた。

「あの町から出ようとしたときに優と再会したんだ。大学を辞めてアメリカに渡った時以来だったから本当に久しぶりでね。少し話をしていると彩羽の会社の近くで働いていると知って……優に彩羽を託したんだ」

「優さんに?」

「そう……彩羽の気持ちは分かっていたからね。前と同じような事をして、彩羽が前の生活に戻ってしまわないか心配で、でも僕が傍で見守ることも許されないから優に彩羽の事を遠目からでも良いから見守って欲しいと頼んだんだ。もちろん全てを話せるわけではないから話せる範囲で話して……優も分かったと言ってくれた。それから優と彩羽がどうなっていたのか分からなかったけど、優が連絡してこないということは僕の心配も杞憂に終わったのかなって思ってたんだけどね。今朝呼び出されて会いに行けば、会った瞬間殴られたよ」


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