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光を求めて
第21章 繋り
「それよりゲンさん、どうしてここにいるの?父と知り合いだったの?」
父との口論ですっかり忘れていたけど、ゲンさんがここにいること自体が不思議だった。
さっきの口調からしても分かるように、父と知り合いだったと分かる言葉。
だけど、そんな事は一言も聞いたことはない。
「ねぇ。どう言う事?」
何も話そうとしないゲンさんに詰め寄っても中々教えてはくれない。
「俺も知りたいですね。ゲンさんがここにいる理由を」
優さんも知りたがっているようで同じような事を口にする。
だけど雅也だけは違った。
「もういいんじゃないですか?ここで会ってしまったんですから父たちの関係を話しても」
雅也の言葉に意味が分からず困惑していると、ゲンさんは一度深呼吸をした。
「そうだな、ここで会ってしまったんだ。何の事だ?と知らを切り通すこともできんだろうな。話す前に須藤さんに手を合わせようか。その為に来たんだろう?彩羽が手を合わせてくれるのを待ってるだろうよ」
そう言って、ゲンさんはおじ様のお墓の前に足を運び、私たちも近づいて手を合わせた。
聞きたいことは山ほどあるけど、今は結婚と妊娠の報告、雅也と一緒になれなかった事を謝罪した――