この作品は18歳未満閲覧禁止です

  • テキストサイズ
光を求めて
第21章 繋り

「雅也が悪いわけじゃない。あんなことをするように仕向けたお父様が悪いの!」

どこまでも最低な父。
父のせいで誰もが傷つき泣いた。

「名城さんは不器用な人だと思う。愛情表現が苦手で言葉足らずだ。特に大切な人ほどそうなる傾向があるんだよな。それを分かっているのが須藤さんや俺、お前の母親だった。何も言わないけど大切に思っているのは感じるんだ」

「大切な人ほどって……じゃあ、私は大切な人には入らないんだね。傷つけても良い人間だもんね」

ゲンさんの言葉は私を嫌な女にする。
どんなに父を擁護しようと、私を傷つけたことに変わりはない。
どんな理由があったにせよ私は許せない。

「ゲンさんにとって、父がどんなに大切か分かった。けど私は許せない。一生許す気はない」

はっきりと言い切ると、ゲンさんは私の肩を抱いて引き寄せる。

「そうだな。お前にとっては名城さんのやったことはそれだけの事なんだよな……けどな、これだけは覚えておいてくれ。今は気がつかなくてもいい。彩羽は両親に愛されてる。何があったとしても手放すことのできない宝物だと言う事をな」

そんな事を言われても一生分からないと思っていた。
父の気持ち、ゲンさんの気持ち。
私は何一つ知らずに生きてきた。
それは私が愛されていたから。
それを知ったのは、子供が生まれて一番の幸せを感じていた時だった――


/578ページ
無料で読める大人のケータイ官能小説とは?
無料で読める大人のケータイ官能小説は、ケータイやスマホ・パソコンから無料で気軽に読むことができるネット小説サイトです。
自分で書いた官能小説や体験談を簡単に公開、連載することができます。しおり機能やメッセージ機能など便利な機能も充実!
お気に入りの作品や作者を探して楽しんだり、自分が小説を公開してたくさんの人に読んでもらおう!

ケータイからアクセスしたい人は下のQRコードをスキャンしてね!!

スマートフォン対応!QRコード


公式Twitterあります

当サイトの公式Twitterもあります!
フォローよろしくお願いします。
>コチラから



TOPTOPへ