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光を求めて
第21章 繋り
「何しに来たのよ!」
口から出るのはそんな言葉。
未だに許せない私は、この子を抱かせるつもりも見せるつもりもなかった。
「俺が連絡して来てもらったんだ」
睨みつける私に優さんは冷静に言葉にする。
「優さん!!私が嫌なの知ってて何でそんなことするの!」
怒鳴る私と違って優さんは私の言葉に耳を傾けることなく父と母を病室内に迎え入れた。
「勝手なことしないで!!出て行ってよ。顔も見たくないんだから!!!」
癇癪を起す私の腕の中で愛娘は驚いて泣き出してしまった。
それさえも両親のせいだと怒りが込み上げてくる。
「やっぱり私たちは帰った方が良さそうね。彩羽の元気な姿を見られただけでほっとしたわ。優さん、声をかけてくれてありがとう」
母は寂しそうに優さんに頭を下げる。
そんな顔をされても私の怒りはおさまらない。
「あなた、帰りましょう?これ以上、彩羽を興奮させたくないわ」
「そうだな、優くん、声をかけてもらって礼を言うよ」
「待ってください」
部屋を出て行こうとする両親を優さんが止めた。