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光を求めて
第22章 光に向かって

「行こうか、みんなが先に行って待ってるだろう?」

優に促され、みんなが待っている場所に足を進める。
彩楓はパパに抱かれて嬉しいのか少し機嫌が良くなっていた。
そんなふたりを見ながら自然と足取りは重くなる。
行かなければと思いながらも自然と足は止まった。

「ママ??」

優に抱かれている彩楓が立ち止まった私の名前を呼ぶと、優がゆっくりと振り返る。
今、私がどんな気持ちでいるのか分かっている優は、私の元に戻り彩楓を抱いていない手で私を引き寄せ抱きしめてくれる。

「大丈夫だ。俺も彩楓もいる。一人じゃない」

今日まで何回も言ってくれた言葉。
私はひとりじゃない。
分かっていても、今から行く場所が怖くて泣いてしまう。

「ママ……」

か細い彩楓の声に顔を上げると、彩楓は両手を私の方に差し出して抱っことせがんでくる。
その手を取れば優の腕から私の腕に移動しギュッと首にしがみつく。
そして、車の中にいたようにぐずりだした。
背中を撫で、身体を揺らしても泣き止まない。
ただ、私の身体を小さいながらもギュッと抱きしめ泣いていた。

「お前の気持ちが伝わるんだろうな」

「私の?」

「お前が不安がってるから彩楓も不安がるんだ。お前が泣くから彩楓も泣くんじゃないのか?」

私が不安がるから……


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