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光を求めて
第3章 ゲンさんとの出逢い

「おじさん……」

悩んでいる男に声をかけると、男は顔を上げて、んっ?と聞いてきた。
この男だったらきっと大丈夫。
変な男から助けてくれたし、お金を渡して帰れと言ってくれた。
他の男とは違う。
そう思った私は男にお願いをする。

「おじさん、お金いらないから私を抱いてください。そして泊る場所をください」

私の言葉に男は驚ろき、次の瞬間には怒ったように男の手が私の頬を打った。
容赦ない平手に耳の奥がキンキンする。

「大人を馬鹿にするのもいい加減にしろ!!!」

男はそれだけを言い残し、背中を向けて歩いていった。
その後ろ姿を見ながら涙が溢れてくる。
叩かれたからじゃない。
見捨てられたような気がして悲しかった。
私の身体目的だけじゃない言葉と行動は、それだけ私の心に響いていた。


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