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光を求めて
第4章 自業自得
ソファーから立ち上がろうとした時、ゲンさんの背後から男が棒を振り下ろそうとしていのが目に入った。
咄嗟の事で危ないと声も出ずに目を見開いていると、私の表情で何かを読み取ったのかゲンさんが振り返り……そこからが早かった。
男の足を払いのけ、倒れた男の腕を捩じり上げ組み伏すまでに数分とかからない。
ほんの一瞬の出来事で動く事さえできなかった。
「彩羽……何か縛るものないか?」
そんなことを言われても、驚きすぎて未だに動く事ができなくて立ち尽くすしかない。
「ああ……お前を縛ってたやつでいい。取ってくれ――彩羽!!それを取ってくれ!」
強い口調で言われ、やっと身体が動く。
さっきまで私を縛っていた紐をゲンさんに渡すと、男の両手を後ろで固定した。
その上に腰を下ろすとおもむろにポケットから煙草を取り出し、人の上に座っているのを忘れてしまうかのような涼しい顔をして煙草の煙を天井に向けて吐きだした。
そんなゲンさんと違い、男はすごい形相をしてわめき散らかしている。
その温度差がなんとも言えない気分にさせる。
咄嗟の事で危ないと声も出ずに目を見開いていると、私の表情で何かを読み取ったのかゲンさんが振り返り……そこからが早かった。
男の足を払いのけ、倒れた男の腕を捩じり上げ組み伏すまでに数分とかからない。
ほんの一瞬の出来事で動く事さえできなかった。
「彩羽……何か縛るものないか?」
そんなことを言われても、驚きすぎて未だに動く事ができなくて立ち尽くすしかない。
「ああ……お前を縛ってたやつでいい。取ってくれ――彩羽!!それを取ってくれ!」
強い口調で言われ、やっと身体が動く。
さっきまで私を縛っていた紐をゲンさんに渡すと、男の両手を後ろで固定した。
その上に腰を下ろすとおもむろにポケットから煙草を取り出し、人の上に座っているのを忘れてしまうかのような涼しい顔をして煙草の煙を天井に向けて吐きだした。
そんなゲンさんと違い、男はすごい形相をしてわめき散らかしている。
その温度差がなんとも言えない気分にさせる。