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光を求めて
第4章 自業自得
ゲンさんの言葉に傷ついた私がいた。
分かっていた事だけど、言葉にされるとさすがにきつい。

「分かってるなら、そろそろその生活改めたらどうだ?今日の事にしても、今までのお前をどこかで見てたんだろう?その結果があれだ。良い機会だ、そろそろ真面目に自分の事考えろ」

「だったら、ゲンさんが一緒にいてくれる?」

いつもはポンポン言い返してくるのに返事をしてくれなかった。
振り返ると、ゲンさんは何ともいえない表情をしていた。
その表情は何を意味するのか分からない。
同情……憐み……どれも違うような気がした。

「なぁ、そろそろ前を向いたらどうだ?いつまであの事にこだわってるんだ?」

ゲンさんの言葉が重たい錘の様に心に落ちてくる。
思い出したくもないイヤな記憶。
忘れたいのに忘れる事のない想い。
そこから今に繋がった負の連鎖。

「どうやっていいのか分からない……どんなにひどい目にあっても、ひとりはイヤ……」

「お前なぁ……」

ゲンさんは大きな溜息を吐いて困ったような表情をする。
私の事を全て知っているゲンさんは、無理に今の生活を変えろとは言わない。
だけど、何かあるごとに言う癖は変わらず、同じ会話を何回も繰り返している。
お互いが見えない迷路を歩いているような……そんな感じだった。


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