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微睡みの中で
第7章 戸惑い
でも、もう終わったんだ。
今更後悔しても遅い、それに無意味だ。
もうこれからは我慢するしかないよね。
そう自分の心に言い聞かせて。
心にぽっかりと穴が空いたまま、ずっと埋められなくて……。
──気がつくと朝になっていた。
新学期からはそれなりに月日が流れていて、もうすっかり冬になっていた。
布団の中から出るのが嫌でついモゾモゾとしてしまう。
…学校、行きたくないな…。
つい、そんな憂鬱なことを考えて。
私の居場所ってどこなんだろう。
学校にはない。
家でも寂しいだけ。
それだけ聡の横にいる事が自分の心の支えだったのだと。
憂鬱な気持ちを抱きながらも、休む訳には行かないと支度を始めた。
簡単な朝ごはんを用意して学校へ足を向ける。
今日もあの教室の中に一日の大半を過ごさなくてはと思うと、気が重いなぁ。