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微睡みの中で
第2章 部屋
「今日はいっぱいエッチしようね…?」

玄関まで行くと、照れながら小さな声で言った。
うん、と頷くと莉奈がチュ、と頬にキスをした。


ドアを開けて外に出る。
まだ日は高い。


早めに家に帰って戻ろう。


あんなこと言われたらヤる気になっちゃうよ俺。


今日はかなりヤりまくりたい気分にさせられている。


莉奈もああいってくるってことはそのつもりなのだろう。


帰ってる途中もさっきの莉奈の姿を思い出して悶々としていた。



家には大学生の兄、瑞貴がいた。


名前と見た目からちょっと女の子に間違われやすいらしい。
確かに俺より小さいけど。


それから、同性愛者だ。
いわゆるゲイ。


大学以外では引きこもりがち、そしてオタク。
大学には彼氏に連れられて頑張って行ってるらしい。


「ただいま」


「おかえり」


「母さんは?今日休みじゃなかったっけ…」


「急な仕事…ってお前…」


湯を沸かす瑞貴の横で冷蔵庫からとった麦茶を入れてると、なんか匂う、と言った表情で瑞貴が俺を見た。


「なんか女の子の匂いがする」


ラーメンのカップにかやくをいれていた手をとめ、俺に向く。


「え…マジ?」


「夏休み初日から…早速性が乱れてる」


「なにいってんだよ…女くらい、別にいてもおかしくない年齢だろ」
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