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微睡みの中で
第3章 翻弄
「とにかく、恋愛って難しいわよねって話よ」
「…そうですね」
「20代になって働き出したら大変なんだから。今のうちにやるだけやっとくといいわよ」
「ははっ、そうしようかな」
…目のやり場に困るので目をそらしながら冗談混じりにそう言ってみるが、どうしてもチラリと豊かな胸に目が行ってしまう。
その時、沙耶香がムクリと身体を起こして俺の顔を掴み、少々強引にキスをした。
ちゅ…ちゅく…
「…聡くんも、意外とお姉さんとおなじだったりして」
ふわっと香水の匂いに包み込まれるようだった。
少し荒っぽく、でも丁寧な、絶妙で複雑な口づけだった。
不敵に笑いながらそういう沙耶香のキスは味わったことのないような熱いキスで、貪るような舌使いだった。
「ねえ聡くん、連絡先教えてくれる?」
「え、でも俺は…、っ沙耶香さんこそ彼氏いないんですか」
「いいじゃない、連絡先くらい…。さっきも言ったけど、こんなところ来るんだから居ないわよ」
そう言われて、まあそうか…と思い軽い気持ちで交換した。
沙耶香は少しだけ嬉しそうにスマホを見て、鞄に収めた。
「私が言うのもアレだけどちゃんと恋はしておくべきよ。私みたいにこじらせた大人になりたくなかったら…。あと…そうねぇ、私の寂しさを埋めてくれると嬉しいな」
「言ってる事が…」
矛盾しているようにも思えたが、沙耶香はもはや俺と恋愛する気はさらさらなく、身体だけでいいと思っているのだろう。
冗談なのか本気なのか、イマイチつかめない人だ…。
「…そうですね」
「20代になって働き出したら大変なんだから。今のうちにやるだけやっとくといいわよ」
「ははっ、そうしようかな」
…目のやり場に困るので目をそらしながら冗談混じりにそう言ってみるが、どうしてもチラリと豊かな胸に目が行ってしまう。
その時、沙耶香がムクリと身体を起こして俺の顔を掴み、少々強引にキスをした。
ちゅ…ちゅく…
「…聡くんも、意外とお姉さんとおなじだったりして」
ふわっと香水の匂いに包み込まれるようだった。
少し荒っぽく、でも丁寧な、絶妙で複雑な口づけだった。
不敵に笑いながらそういう沙耶香のキスは味わったことのないような熱いキスで、貪るような舌使いだった。
「ねえ聡くん、連絡先教えてくれる?」
「え、でも俺は…、っ沙耶香さんこそ彼氏いないんですか」
「いいじゃない、連絡先くらい…。さっきも言ったけど、こんなところ来るんだから居ないわよ」
そう言われて、まあそうか…と思い軽い気持ちで交換した。
沙耶香は少しだけ嬉しそうにスマホを見て、鞄に収めた。
「私が言うのもアレだけどちゃんと恋はしておくべきよ。私みたいにこじらせた大人になりたくなかったら…。あと…そうねぇ、私の寂しさを埋めてくれると嬉しいな」
「言ってる事が…」
矛盾しているようにも思えたが、沙耶香はもはや俺と恋愛する気はさらさらなく、身体だけでいいと思っているのだろう。
冗談なのか本気なのか、イマイチつかめない人だ…。