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微睡みの中で
第7章 戸惑い


すぐそこにいるのに話し掛けられないのがすごくもどかしい。


勇気の出せない自分を恨みながら、周りが受験モードの中、あぁ、結局話し掛けられずに卒業するのかなーと考えていた。


高校は聡と同じ所に行くために頑張った。


聡はやれば出来るタイプだけど普段からやらなない人。
受験勉強は流石にそれなりにやっている感じだったけど…。


でも私はいくらやってもダメ。


本当に勉強ができないタイプだったから。


ひたすら、必死に勉強した。


当時の私は頭脳以外にも自分の体にコンプレックスを抱いていて、食事を抜いてみたり、その上運動してみたりとダイエットをしていた。


その間違ったダイエットと受験勉強のストレスを溜め込んでいたせいで、廊下を歩いているとき眩暈がして気持ち悪くてしゃがみ込んでしまった。


「…い、大……夫…か?」


「俺……生…呼んで…!」
直後、2人組に話しかけられた気がするけど、声が遠くて。


耳の中、いや、頭の中?のサーっ…と言う音が邪魔をしていた。


朦朧としてて顔を上げられず、その人を認識できなかった。
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