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あなたからは逃げられない
第3章 それは私のすること



寝室にある大きなベッドに龍輝さんは入り布団を捲り私が入るのを待っているみたい。

「お邪魔します...」


小さな声で言って端っこの方に寝転んだ。

めちゃくちゃフカフカで気持ちがいい。
のけときますこんな端っこなのにフカフカって高いベッドなんだろうなぁ。と考えていると私の体はベッドの真ん中へ引きずり込まれた。


「こっちこいよ。」

お腹に龍輝さんの手が回っていて私の後ろには龍輝さんがピッタリと張り付いている。

「あの!端っこでいいですっ!」

抜け出そうとしても抜けられないくらい強めに腕が回っているため動くことも出来そうにない状態だった。


「こんなに余裕あるのに端っこの意味ってあんの?」

いやいや、意味は無いけど...
私が寝られないじゃない。

緊張していることをバレたくなくて私は龍輝さんにこう言った。

「明日何時に家を出ます?起きる時間は?」

龍輝さんはさっきと変わらぬ力加減でずっと抱きしめている。


「8時までに会社に行くから7時半には出るな。
起きるのは6時だ。」

結構早くから起きてるんだなぁと思っているとまだ話の続きがあったみたいで龍輝さんの話す度に耳に息がかかる。



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