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あなたからは逃げられない
第1章 あなたとの出会い



「おいっ!こんなところでなにしてる!!」


聞いたことあるような声ででも私ではないだろうとそのまま焼き鳥を口にすると肩に手を置かれて私は振り返った。

「え?...なんで?」


そこに居たのは霧島貿易の社長だ。


「社長っ...」

「社長?!俺は葉月の会社の社長ではない。」


この人今サラッと私を葉月と言った。
名前を知られているのは私が病院で名乗ったからで別におかしいことではないのに何故かドキドキが止まらない。

185cm以上あるだろう身長で無駄にイケメンで低い声で呼ばれると何故かときめいてしまいそうだ。

それに私はベンチに座っているから上から見下ろされている感が...


「何してるって聞いたんだけど?」

「焼き鳥屋で焼き鳥を食べながら飲んでます。」


聞かれたから答えたのにそのあとの返答はなかった。そして無言で私の隣に座った。

いやいや社長はこんなところで飲んじゃダメでしょ。
もっと高級なレストランや料亭で絶対とかあるはずなのに!

「あの、霧島さん。何されてるんですか?」

私の質問に無言のまま私の焼き鳥を食べた。
そして大将にビールと注文し始めた。



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