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魚の骨
第2章 透明
唇を重ねた日、幸福の胸のうちで捨ててしまいたい感情も同時に生まれた。チクチクと徐々に小さなその感情は存在感を発揮し、体に生まれたことを教えた。
彼の周りにいた彼女と呼ばれてきた女たちはこの先もしていた。過去の話でも私は過去の女にもなれない。
こんな持ちたくない自我がぐんぐんと伸び、幸せな花の上で影となり邪魔をした。

見えないもの同士が見えない感情によって私の中で見えない戦いをしている。心遣いや心中や心根は心の内で腐っていく。心を鬼にした彼に叱られたい。
そんなことを考えても無駄だよと宥められたい。

嫉妬が嫌いな彼に嫉妬をしたくない。
頭を振り絞って著名人の嫉妬による名言を思いだした。
「自分に自信があるから私は嫉妬することは一生ない」と長者番付に載ってバーキンでマクドナルドに買い物に行ったおばかセレブはそんなことを言ってたっけ。
お金や美貌があれば嫉妬をしないのだろうか。
見えてるもので自分を塗り固めても心の内の戦いなのに、関係があるのだろうか。

仕事の失敗は仕事でしか取り返されない。
ならば、心の失敗も心でしか取り返されないのではないだろうか。


心変わりをされる前に私の心を入れ替えて、彼に正直に心の奥底を伝えた。
彼の心はいつも透き通った海の色で、私の心を濡らしてくれた。私の服も下着も胸も恥部も透き通っていく。

優しい声で「色んなことがあって今の君がいるから、僕は君の過去も必要だったと思ってる」と諭され、濡れてへばりついた気持ち悪い服を一枚脱がされた。

安っぽい浅い音楽に今なら涙を流せると思った。
首や耳に彼の吐息がかかり、甘えたい衝動に駆られた。
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