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魚の骨
第2章 透明
スポンジを食べてるようだった。味も匂いもわからないパンをとにかくアイスティーで流し込み、胸がもういっぱいと押し出してきた。

手を洗い、戻ってきた彼を見れず目線を右上に移し、
人は嘘をついてる時右を見てたか左を見てたか考えていた。きっと右だろう。嘘つきが泥棒の始まりなら、恋するたび人は何を一体盗んだことになるんだろう。嘘をつきたくなるような魅力的な人の方がよっぽど泥棒である。


「もうお腹いっぱい」とパンをカバンにしまいながら言うと「そんな気がした」と彼が微笑みながら言う。
そんな気が私の気持ちなら、彼は何もわかってない。
深夜に名前を見ただけで目が覚めて、声をかけられると感激して一緒に食事をすると味がわからない気持ちなど彼にわかるわけがない。これは私の片思いだから。


片思いのストレスが1番体にいいとまだ学生だった時、聞いたことがある。自分にしかわからない想いを抱えて、都合いい解釈をして舞い上がったり、行き過ぎた想像で落ち込むことは体にいいらしい。


コーヒーを飲み干した彼を見て、もうすぐ抱かれるんだと思った。都合がいい体で便利な行為をするんだと思った。
言葉にできない気持ちは体で伝え合うしかない。


「そろそろ行こう」と席を立ち、2人で離島に向かった。
無人島に何か3つ持っていくなら、彼と何を持っていこう。彼以外何もいらないかもしれない。
永遠に2人で火を起こし続ける毎日は楽しそうだと思った。
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