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魚の骨
第3章 誘惑

集まった細胞ひとつひとつが体の異常気象を訴えた。
私の体が雌猫の体へと変貌していく。
腰が反り尾を上げ股間からは愛液が滴り落ち、彼のお腹に
「もっと変わりたい」と押し付ける。
「飽きないで」「飽きないよぉ」「飽きて欲しくない」
明日が見えない2人は今の確認に急いでる今日を送っている。取り急ぎ今求めてることを体を使って教え続ける。
飽きられた日のことを想像しては対策を練る。
彼に捨てられた私は可愛げのない顔をしているのかもしれない。後一歩の愛想で上手くいくなら、後数歩の距離の取り方が出来たなら、そんな後悔をしているに違いない。
疲れる恋を沢山してきた。
傷付き傷つけ罵り合い我慢して涙を流した恋を、沢山してきた。最後に飽きたとしか言えなかった恋。
もうクタクタで逃げ出したくなって終わる恋。
これから先、私たちはずっとお互いを気遣いながら生きるのだろう。「ごめんね」と「ありがとう」を何度も何度も繰り返して、「これくらいしても許してくれる」を封印して、本当の意味で甘えることは許されなかった。
楽な女が彼の前に現れたらそっちにいくのかな。
女には母親の顔を持っている女がこの世にいる。
母親のような女が現れたら私は敗北するしかない。
席を譲るように道を譲るように、彼が幸せになる選択を笑顔で送り出せるのだろうか。
今は名前を呼ばれたい。名前を呼んだ分、全部録音して携帯に保存して毎日聞きたい。
夜な夜な私の名前を彼とのやりとりで検索をかけ、呼ばれた文を読み画面を伏せそうになるくらい照れてしまう。
一度2人のやり取りが消えた時、楽しみに毎日作っては出来栄えを眺めていた結晶が壊れた気持ちになった。
とっておきの場所まで歩いて取りに行った水を汲み、毎日愛の言葉を囁き続け冷やしては取り出して眺めては囁きを繰り返し出来た結晶。
「また作ったらいいじゃん」と彼はなだめてくれたが、「ドラマの1話で最終回が決まるのに」と頬を膨らました。
「なんて言葉をやり取りの中で検索してるの?」と聞かれたとき、答えることができなかった。
「可愛い」「かわいい」「大好き」と知ったらなんて思うんだろう。「かわいいなぁ」ってまた言うんだと予想できてしまう。だから、余計に言えない。照れて口が悪くなってしまう。
私の体が雌猫の体へと変貌していく。
腰が反り尾を上げ股間からは愛液が滴り落ち、彼のお腹に
「もっと変わりたい」と押し付ける。
「飽きないで」「飽きないよぉ」「飽きて欲しくない」
明日が見えない2人は今の確認に急いでる今日を送っている。取り急ぎ今求めてることを体を使って教え続ける。
飽きられた日のことを想像しては対策を練る。
彼に捨てられた私は可愛げのない顔をしているのかもしれない。後一歩の愛想で上手くいくなら、後数歩の距離の取り方が出来たなら、そんな後悔をしているに違いない。
疲れる恋を沢山してきた。
傷付き傷つけ罵り合い我慢して涙を流した恋を、沢山してきた。最後に飽きたとしか言えなかった恋。
もうクタクタで逃げ出したくなって終わる恋。
これから先、私たちはずっとお互いを気遣いながら生きるのだろう。「ごめんね」と「ありがとう」を何度も何度も繰り返して、「これくらいしても許してくれる」を封印して、本当の意味で甘えることは許されなかった。
楽な女が彼の前に現れたらそっちにいくのかな。
女には母親の顔を持っている女がこの世にいる。
母親のような女が現れたら私は敗北するしかない。
席を譲るように道を譲るように、彼が幸せになる選択を笑顔で送り出せるのだろうか。
今は名前を呼ばれたい。名前を呼んだ分、全部録音して携帯に保存して毎日聞きたい。
夜な夜な私の名前を彼とのやりとりで検索をかけ、呼ばれた文を読み画面を伏せそうになるくらい照れてしまう。
一度2人のやり取りが消えた時、楽しみに毎日作っては出来栄えを眺めていた結晶が壊れた気持ちになった。
とっておきの場所まで歩いて取りに行った水を汲み、毎日愛の言葉を囁き続け冷やしては取り出して眺めては囁きを繰り返し出来た結晶。
「また作ったらいいじゃん」と彼はなだめてくれたが、「ドラマの1話で最終回が決まるのに」と頬を膨らました。
「なんて言葉をやり取りの中で検索してるの?」と聞かれたとき、答えることができなかった。
「可愛い」「かわいい」「大好き」と知ったらなんて思うんだろう。「かわいいなぁ」ってまた言うんだと予想できてしまう。だから、余計に言えない。照れて口が悪くなってしまう。

