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魚の骨
第4章 贈物
彼の名前は「小山貴晶」という名前で「たかちゃん」とか「たかくん」とか呼んでいて、少しおちょくりたい時は「小山さん」とか「貴晶さん」とか呼んでいた。

文字のやりとりではちゃん付けをして甘えても、実際本人を目にするといつもの自分が出せなくなり、「たかくん」と呼んでいた。

「なんで文字だとちゃん付けで実際に会うと君付けになるの?」とすっぽり彼に包まれながら聞かれ、
「会うと気を遣ってるんだろねぇ」と胸の奥に顔を埋める。

彼との出会いはインターネットで初めはハンドルネームの「ボーン」という名前で、私の名前は「みんてぃー」という名前でやり取りしてた。

なんでボーンなのか聞いたとき、「医学部にいた時、整形外科に誘われてたんだよ」と歯を見せて答えてくれた。
そんな大きなところに誘われてた彼に骨が軋むほど抱きしめられるなんて一生物の贅沢な時間だ。

私のハンドルネームの由来なんて大したことなくて、中学の時に好きだった人がずっとミンティアを食べてたからという至極単純な理由でずっとこの名前だ。

まだ「ボーンさん」と「ミンちゃん」でやり取りしていた時、彼にプレゼントをねだったことがある。
アニック・グタールの香水でニュイ エ コンフィダンス。
夜遊び人を意味して秘密が蠢く夜をイメージして作られた香水。
香りは柑橘系のベルガモットに濃厚なペッパーが入り甘いのにスパイシーな香りに私は一目惚れした。

香水の瓶にはインディゴブルーの大きなポンポンのキーホルダーがついていて、天の川をイメージしているそうだ。

夜遊び人に、蠢く秘密、天の川…私はボーンさんに絶対に買ってもらいたかった。
甘いのにスパイシーで運命を感じて秘密を持って会いに行く。そんな関係になりたかった。


「買ってよ」と冗談めかして言うと「これ買ってあげたら、また買わされそうだもん」とかわされ、やだやだと駄々をこねた。


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