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魚の骨
第1章 契り
口に含んだ彼の物を私の体の一部になることを願い
私は丹念に味わった。その日によって彼の物の匂いは違った。疲れてる日や寝不足な日、元気な日や病み上がり、私は匂いで彼の体調がわかるようになった。

彼は私が彼の物を匂うのをひどく嫌がる。シャワーを浴びようと向かうのを私は阻止し続けた。「好きなの…匂いが好きなの…行かないで…」と甘えた口ぶりで懇願すると優しい彼は私に身を預けてくれた。私は彼の匂いで脳を顔を体を思い出を人生を埋め尽くしたかった。

今日の彼は疲れてるかもしれない…そう思った私は優しい気持ちになれた。親くらい離れてる彼に甘えて欲しいと思った。沢山甘やかして私がいないと生きていけなくなればいいのに、そんなことを思いながら彼の手を握った。

丹念に舐め続ける中、口の中に収まらなくなる彼の物が熱く溢れそうで全てを丸呑みしたくなる。
彼の物の周りに生えてる一本一本でさえ愛しかった。今私の視界は彼の体でいっぱいで、匂いは彼の匂いしかしなかった。
取り出しては私の唾液が付着してるのを見て悦んだ。欲しかったものを手にした子供のように。


嬉しそうに彼の物を眺めてると、彼の手が私の溢れた思いに入って来た。こんなにも溢れてると私は体で思いを伝えた。溢れた熱い思いがシーツの上に落ちていく。彼に相手にされなかった思いたちは冷たい水に変わった。
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