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魚の骨
第4章 贈物
私は出会った時から今日に至るまで気持ちの起伏はない。
ずっとずっと初めから今まで変わらず一生そばに居たい人だった。話したいことがあると秘密を秘密じゃなくしたあの日から、私はずっと重い女で重すぎる愛は彼の生活も変えさせない一定の距離を置いてただ、ただ月に一度会えればいいの選択をした。

「私が実家にいたらどうする?」と聞いた時
「優子がいるとこなら、どこでも行くよ」と言われ、布団に顔を埋め泣きそうになったことを覚えている。

こんなに重い気持ちを伝えたら、彼は負担に思うかもしれない。気持ちが悪くなるかもしれないし、私のことを切りたくなるかもしれない。
都合よく好意を利用して呼びつけてセックスしたい時にセックスすればいいと思っていた。

その本心は呆気なくバレて「自分を思ってくれてる好意を利用して呼びつけるのは好きじゃないんだよねぇ」と言われた。糞がつくほど真面目な彼が大好きで、私がその好意を利用してることに気付いてるのだろうかと疑問に思う。


彼にあげた初めてのプレゼントは石鹸とたくさんのお菓子とコーヒー豆だった。
「話があるけど恥ずかしいから今からうんしか言っちゃダメだよ」と言って、適当な嘘を並べてその中に「誕生日プレゼントを買ったの」と言った。

「重いと思って消耗品にしといたから」と言うと
「助かるう!わかってるね!」と言われ、やっぱり残るものは嫌なんだ…彼は処分の仕方を悩むんだろなぁ。別れた後に。と不服そうな顔を画面越しにしていた。


それでも「今すごくニコニコしてるよ」と言われると単細胞な私は釣られてニコニコしていた。
それから会うたびお菓子やコーヒー豆をプレゼントしてしまう。一生残らないものをあげるなら、一ヶ月残るものをあげようと思った。

何かが彼の生活の足しになって潤いになって欲しい。
一杯のコーヒーが彼の人生を救ってくれますように。
メイド喫茶の女の子がおまじないをかけてコーヒーを入れるのを思い出す。

そんな可愛い子になりたかったなぁと思いながら
私は彼からもらったちょうど一ヶ月で無くなる漬物を食べていた。
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