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魚の骨
第4章 贈物
バレンタインにお菓子を自分で作る行為もパンツに手を入れて愛を確かめ合う行為も古典的な行為だと思った。
バレンタインはお菓子会社の企みだと言うけれど、それで乙女が妄想を膨らませて好きな異性に想いを届けてるなら仕事としては大成功だと思う。
仕事は誰かを幸せにする意味しか見出してはいけないと言う持論にはあてはまっていた。

私の身体をさらけ出したところで彼は私の隠し事を忘れることはなく、後で聞こう後で聞こうと思ってるに違いない。彼はそもそもバレンタインのことを覚えているのだろうか。誕生日も仕事漬けでクリスマスも気にすることなく働いていて、1人が好きな彼は「今は1人用の鍋とか沢山出てすごく楽だよ」と語っていた。

そのセリフは2回聞いたが2回とも聞き流した。
彼が1人で生きていける生活など此方としては全く望んでないのに、10人用の鍋ばかり売られてたら良いのに。
どんどん皆結婚してセックスして子供作って大家族ばかりになれば良いのに。そう思いながらふて腐れた顔をしていたことを彼は気付いてなかった。

鈍感な人ではないのに。

私の僅かな表情を読み取ってジョーカーを切る彼は何にでもなれたし、何者でもなかった。
「…何でそこってわかるの?」
「んー?感じ方でわかるよー。」

時に私目線で話してくれて時に大きな存在になって時に子供のように甘えてくれる彼は、今私を見下ろして持てるだけのカードでこてんぱんに虐めてくる。

「ねぇ、電気消してよ」
「えーやだなぁ」
「恥ずかしいよぉ…」

外は真昼間なことを忘れ、真っ暗な部屋でチョコが溶けそうなくらい熱気がこもった行為を繰り返し続けた。
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