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フリマアプリの恋人
第4章 芍薬の涙
柊司は少し恥ずかしげに微笑いながら、告げる。
「…眼を瞑っていて。
準備するから…」
何かと眼を見張ると、柊司はベッドの傍らに置いた避妊具のパッケージを手に取っていた。
いつの間に用意していたのだろうか。

…ちゃんと、避妊してくれる…。
男への安心感と、信頼感がより一層深まり…澄佳は涙ぐむ。
…かつての男…片岡は懇願しないと、避妊してくれなかった。

…「できたらできたでいいじゃないか。
俺の子を産んでくれ。
澄佳の子どもなら可愛いだろうな。大事にするよ」
…自分勝手な言葉を吐き、自分の快楽だけ優先した。
だから仕方なく婦人科でピルを処方してもらい、密かに飲んでいた。
妻帯者の男の子どもを妊娠するわけにはいかなかったからだ。


…眼は閉じなかった。
柊司が素早く避妊具を、その猛々しく屹立した性器に装着するのを熱く見つめていた。

「…そんなに見ないでよ。どうしたの?」
照れたように笑い再び覆い被さる男の背中を、澄佳は強く抱きしめる。
「…嬉しいの…。
ちゃんと…避妊してくれて…ありがとう…」
柊司の端整な眉が、苦しげに歪む。
「…君の昔の恋人は、避妊もしてくれなかったの?」
怒ったように尋ねると、やや怯えた澄佳の唇を荒々しく奪う。
「…ごめん。君に怒っているんじゃない。
そんな奴が君を独占していたのかと思うと腹立たしいんだ。…悔しい…。
…でも…」
優しく澄佳の髪を撫でる。
「…僕は君を傷つけない。
絶対に…。約束する」
きっぱりと言い切った柊司に、自分からキスをする。
「…ありがとう…。私…幸せよ…」
…もう、この瞬間に死んでも悔いはない…。
そんな風に思える自分が信じられない。
…けれど…。
「…抱いてください…。
早く…柊司さんのものにして…」
…このひとに、愛されてから死にたい…。
身も心も…すべて奪われてから…。

白い頬に涙が伝う。
柊司は切なげに澄佳を見つめ、濃厚な口づけを繰り返した。
「…んんっ…は…ああ…ん…っ…」
「…君はやっぱり、男殺しだ…」
柊司はそのまま澄佳のほっそりとした美しい脚を押し開き、狂おしく身体を重ねた。
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