この作品は18歳未満閲覧禁止です

  • テキストサイズ
フリマアプリの恋人
第6章 チャイナローズの躊躇い 〜告白〜
「君、いくつ?」
…何で歳を聞くのだろうかと澄佳は警戒した。
「料理はどこで習ったの?専門学校?」
「…はい。調理師学校で…」
「じゃあ二十歳か。ここは君の店?祖母…て、あの人?」
カウンターの中で心配そうに二人を見守る祖母を目で示す。
「…はい」
澄佳は元来人見知りだ。
知らない人と話すのは大の苦手だった。
もう男の質問に答えるつもりはなかったので、レジ前に立ち事務的に伝える。
「800円になります」
男は眉を跳ね上げ、大袈裟に肩を竦めてみせた。
「安いね。こんな値段で採算取れるの?」
…余計なお世話だわ…。
喉元まで出かかった言葉を飲み込む。
黙り込んだ澄佳に気を悪くする様子もなく、男は無遠慮に尋ねる。
「君、名前は?」
「……」
無言の澄佳を可笑しそうに見て、ルイ・ヴィトンの財布を取り出す。
紙幣と共に名刺を載せ、澄佳に手渡した。
「…俺は片岡直人だ。
カキフライ、美味かった。
またな…」
そう告げるとさっさと出て行ってしまった。

紙幣に眼を落とし、それが一万円札だと分かると澄佳は慌てて男を追いかけた。
「待って…待ってください!」


/332ページ
無料で読める大人のケータイ官能小説とは?
無料で読める大人のケータイ官能小説は、ケータイやスマホ・パソコンから無料で気軽に読むことができるネット小説サイトです。
自分で書いた官能小説や体験談を簡単に公開、連載することができます。しおり機能やメッセージ機能など便利な機能も充実!
お気に入りの作品や作者を探して楽しんだり、自分が小説を公開してたくさんの人に読んでもらおう!

ケータイからアクセスしたい人は下のQRコードをスキャンしてね!!

スマートフォン対応!QRコード


公式Twitterあります

当サイトの公式Twitterもあります!
フォローよろしくお願いします。
>コチラから



TOPTOPへ