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フリマアプリの恋人
第6章 チャイナローズの躊躇い 〜告白〜
「愛しているよ。君だけだ…」
片岡の手が澄佳を強く抱きしめ、顎を掴まれる。
一瞬、抗ったが難なく唇を奪われる。
「…んっ…んん…」
その口づけが性的な濃厚なものになるのに、時間はかからなかった。
澄佳は貌を背け、男の腕を押し返す。
「…いや…やめて…」
…まだ今は、そんなもので誤魔化されたくはなかった。

しかし片岡は執拗に口づけを迫った。
「…愛しているんだ。澄佳…」
…愛という言葉を使い、澄佳を繋ぎ止める男…。
その狡さに、胸が痛む。
…片岡の手が、澄佳のブラウスのボタンに掛かる。
澄佳ははっと身を硬くし、胸元を抑えた。
「…いや…今は…そんな気になれない…」
…まだ、片岡を赦せてはいない。
それなのに、セックスをしたくはなかった。
…セックスで誤魔化されたくはなかったのだ。

「…澄佳…。俺は君を愛しているんだ。
…君との子どもが欲しい。
…俺を受け入れてくれ…」
…何を言っているのだろう…と、澄佳はぎょっとして片岡を見上げる。
…片岡は、その冷ややかな貌に薄い笑みすら浮かべていた。

「…俺は君に子どもを産んで欲しいんだよ。
…妻とは子どもを作らない。作りたくない。
妻はなぜだか俺の子どもを欲しがっているが…冗談じゃない。
…あんな女との間に子どもが生まれるなんてぞっとする」

男の手が優しく澄佳の頬を撫でる。
「…でも…君の子どもは欲しい…。
跡継ぎが必要なんだ」
…男の言葉が理解できずに、頭の中が猛烈に混乱する。
「…何を…言っているの…?
私は…貴方の愛人なんでしょう?
…その私が生んだ子は…私生児になってしまうわ。
そんな…不幸にさせたくない」
片岡は優しいと言っても良い笑みを浮かべ、澄佳の髪を撫で、服を脱がせ始めた。
「…大丈夫だよ。ちゃんと認知して俺の籍に入れるから。
澄佳は何も心配しなくていい。
…澄佳みたいに綺麗な子どもが欲しいな…。
きっと可愛いだろうな…」
愉しげに笑い、無理やり唇を奪う。
そのままソファに押し倒される。
「…いや…い…や…!そんなの…いや…!」
…自分は、子どもを産む道具だと思われているのだろうか。
だから片岡はずっと避妊をしなかったのだろうか。
澄佳の背筋に堪え切れない悪寒が走った。



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