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第6章 チャイナローズの躊躇い 〜告白〜

秘めやかに宮緒と別れたのち、澄佳は片岡の元に戻った。
片岡は深夜に帰宅した澄佳を問い詰めることはなく、ただその冷え切った華奢な身体を抱きしめた。

「…帰ってきてくれてありがとう。
愛しているよ、澄佳。
君だけだ…。君だけをずっと愛している。
俺のそばにいてくれ…ずっと…ずっと…」

…愛という言葉で、再び澄佳は片岡に縛られた。

…そうして、五年の月日は淡々と流れていった。