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フリマアプリの恋人
第6章 チャイナローズの躊躇い 〜告白〜
「…今日から上海に出張だ。
来週帰る予定だ。
…また、連絡するよ。
身体に気をつけて。
何かあったらメールしてくれ」
出がけに片岡はそう告げると、形ばかりのキスを澄佳の頬に落とし、慌ただしく玄関を後にした。
外廊下に控える宮緒と一瞬だけ眼が合う。
…けれどそれはほんの一瞬で、片岡が無造作に締めたドアで冷たく遮られた。

「…行ってらっしゃい…」
閉じられたドアにそっと呟く。


…片岡には最近、若い愛人が出来た。
銀座の高級クラブのホステスだというその娘はまだ二十歳で、目下片岡の一番のお気に入りだ。
それは口の軽い片岡の部下が澄佳に漏らしたものだった。
「…莉紗ってホステスなんですがね。
若くてキャピキャピしてて、甘え上手つーかなんつーか愛嬌あるタイプなんすよね。
澄佳さんの方が断然美人なんすけどねえ。
澄佳さん、おとなしいから相手の女も挑発してるんすよ。
それに社長、モテるから女が放っておかないんすよね」
「山口!余計なことを言うな」
ペラペラ喋る部下を、宮緒は厳しく諌めた。
…そうして、澄佳に労わるように囁いた。
「…気にされることはありません。
社長の一時の火遊びみたいなものです。
直ぐに飽きられます」

澄佳は曖昧に微笑った。
…片岡の女性関係が派手なのは随分前から気づいていた。
ショックではないと言えば嘘になるが、諦めの気持ちの方が強かった。

…あの日から…片岡と澄佳との関係は少しずつ歪み、変わり始めていたからだ。




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