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フリマアプリの恋人
第6章 チャイナローズの躊躇い 〜告白〜
「素敵なお住まいね。
…さすがは直人さんの第二夫人だけあるわ」
窓からの眺めを見渡したあと、莉紗は皮肉交じりに言い放った。
「…第二夫人?」
澄佳は眉を顰めた。
莉紗がくるりと振り返り、冷笑を浮かべた。
「ええ、そうよ。
貴女が第二夫人、そして私が第三夫人ですって。
…冗談じゃないわ。どうして私が?
私、直人さんの子どもが産みたいの。
…でも、直人さんは私と子どもを作るのを躊躇っているの。
貴女に遠慮しているみたい。
…可笑しな話よね?
奥様に遠慮するならともかく。私と同じ立場の貴女に…なんて」
澄佳は押し黙り、莉紗の前に薫り高いダージリンを淹れた茶器をそっと置いた。
「…どうぞ」
落ち着いた様子の澄佳に莉紗は苛立ちを隠さずに口をゆがめた。
「…やっぱり貴女は直人さんが言っていた通りのひとだわ」

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