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フリマアプリの恋人
第6章 チャイナローズの躊躇い 〜告白〜
…蘇州の美しい庭園 拙政園の橋の上で、片岡はお下げ髪の花売り娘から一輪の薔薇を買った。
「チャイナローズだ。
…唐時代に中国で栽培され、ヨーロッパにも齎されたらしい。
色彩が段々と変化する薔薇なんだ。
…今はミディアムレッドだけど次第にダークレッドにその姿を変える妖しくも美しい薔薇だ」
澄佳はうっとりと眼を細めた。
「…綺麗…」
片岡が薔薇の茎を短く手折り、澄佳のシニヨンの根元に挿した。

「…良く似合う…。
とても綺麗だ…。
…真紅のチャイナドレスに良く映える…」
片岡の手が、愛おしげに澄佳の髪を撫でる。
珍しく少し照れたように笑った。

「…夏の名残りの薔薇という唄がある。
アイルランド民謡だが、それはチャイナローズのことを唄っているという説もあるんだ」

…夏の名残りの薔薇よ…
すべてが散り果てても…
一輪だけ、咲き誇る…
私の胸の中に…永遠に…

唄うように口ずさみ…澄佳を優しく引き寄せた。

…二人の甘い口づけは、橋の欄干の下…静かに流れる運河の水面に鏡のように映り…夢のように揺らめいた…。

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