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フリマアプリの恋人
第2章 鈴蘭のささやき
…「フリマアプリのハンドメイド作家か…」

どんな女性なのかな…とふと空想する。
手の感じからするとまだ、若そうだった。

…普段は都会で働く忙しいOLが週末に趣味のハンドメイドをしているのか…。
それともまだ子どものいない若い主婦が時間を見つけて作っているのか…。
…それとも…。

…と思いかけ、柊司は苦笑いしながら首を振る。
…まだ会ったこともない…いや、貌も見たことがないひとに何を妄想しているんだ、僕は…。

ひとまず、瑠璃子に指示されたようにこの出品者をフォローする。
そうすると、商品を出品した時にメール通知が来るらしい。

…「でもね、ほんっとにすぐに売り切れちゃうからね。
柊ちゃん、頑張ってね!」
瑠璃子の言葉を思い出した。

…でも、通知が来たらすぐに購入すれば、良いんだから簡単だよな。

柊司はとりあえず一仕事を終えたような達成感を得て、フリマアプリのページを閉じたのだった。


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