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フリマアプリの恋人
第7章 秋桜の秘密
「…うん…。あのね…気にしすぎかも知れないんだけどね…」
澄佳は迷いながら口を開く。
「うん?」
「…柊司さんのお義母様なんだけど…」
「ああ…。義理のお袋さんね。
そのひとがどうした?」
「…うん。…凄く綺麗で若々しくて素敵な方なの。
…まだ四十歳くらいだし…。
…柊司さんのマンションでお会いしたんだけど…」

…由貴子の息を呑むような優美な美しさが脳裏に蘇る。
仕立ての良い絽の着物を美しく着こなし、品の良い化粧や髪型には一つの乱れもなかった。
自宅で茶道教室を開いているという由貴子は、如何にも良家の奥様然とした気品に満ちた女性だったのだ。

初対面の澄佳に対しても丁重に完璧な礼儀作法で接してくれた。

…けれど…。
柊司を語るあの眼差しは…。
…あの瞳は…。

澄佳はふっと首を振り、敢えて明るい口調で打ち明ける。
「…お義母様にね、私はあまり好かれていない気がして…」
「…え?」
気遣わしげに涼太が眉を寄せる。
「…無理もないの。お義母様はお綺麗なだけでなく教養も知性も品格も備わった方で…。
それに比べて私は…田舎者で学もないし…柊司さんのお嫁さんに相応しいと思われていないかもしれない…。
…私の勝手な僻みかも知れないんだけどね」

…あの典雅な人形のような美貌に浮かんだ微笑が…どうしても心を閉ざした…澄佳を寄せ付けないものに見えて仕方ないのだ。

また、瑠璃子の病室での柊司への言葉…眼差し…。
そっと盗見た澄佳の瞳に映ったのは…あまりにも切なく…そして仄かに艶めき…甘やかですらあった由貴子の微笑みだった。

…もしかすると、由貴子さんは柊司さんを…




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