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フリマアプリの恋人
第7章 秋桜の秘密
涼太がのんびりとピースを燻らせる。
「気にするなよ。お前はいい女だ。
美人で気立てが良くて頭が良くて飯が美味くて器用で働き者で…。
大学を出てないからってなんだって言うんだ?
そんなの大したことじゃないさ。
あいつはそれを分かって澄佳を嫁さんにするんだ。
そうだろう?
自信を持て。
そのお袋さんだって段々お前の良さを分かってくれるさ」
「…涼ちゃん…」
…優しい優しい幼馴染…。
いつでも側にいて、自分を支えてくれた。
何の見返りも求めずに…。
…この優しい幼馴染に…自分は何を返せるのだろうか…。

涼太が澄佳を見上げ、くたくたの手拭いを押し付けた。
「だから泣くなってばよ。
あんまり泣くとブスになるぞ」
にやりと笑う涼太に澄佳はわざと手拭いで洟をかみ
「…涼ちゃんの馬鹿…」
と呟いた。

…けれど直ぐに
「…ありがとう…涼ちゃん…」
と小さく告げた。

涼太は聞こえないふりをして、ゆっくりとグラスのビールを煽った。

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