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フリマアプリの恋人
第8章 epilogue
「…んっ…ああ…柊司さん…」
唇を貪られ、巧みな口づけを与えられ澄佳は息を弾ませる。
「…瑠璃子は…?まだ帰っていないの?」
口づけの合間に妹を気にする柊司の髪を、優しく撫でる。
「…瑠璃ちゃんはお友達のお家にお泊まりよ。
明日、部活のメンバーのお誕生日会をするから、その準備ですって…」

「…そう。瑠璃子は泊まりに行ける友達ができたんだね…」
…良かった…と、嬉しげに目を細める。
そうして愛情を込め、ぎゅっと抱きしめる。
そのまま逞しい腕に澄佳を抱き上げ、店の奥の階段を昇り始めた。
「柊司さん…!」
「暴れると落ちるよ、奥様…」
甘く見つめられ、澄佳は堪らずにその引き締まった首筋に腕を絡ませた。
「…もう…」
切なげな吐息を漏らし、その胸に身体を委ねる。
幼な子のように素直に甘え、呟く。
「…会いたかった…柊司さん…」
柊司のシャツを握りしめる澄佳の手には、プラチナの結婚指輪がきらりと光る。
澄佳を抱き上げる柊司の手にも…。


…二人の結婚は週末婚であった。
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