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フリマアプリの恋人
第8章 epilogue
階段を登りきり、屋根裏部屋に入る。
まだ真新しいダブルベッドに、澄佳はそっと降ろされた。

二人の寝室は、澄佳のアクセサリー作りの作業場をリフォームした。
二階の澄佳の部屋は瑠璃子に譲ったからだ。

「…今夜は瑠璃子がいないから、声を抑えなくていいよ」
色香を含んだ涼やかな目元が笑う。
「…い…や…そんな…」
そんなことで恥じらうのは、まだ夫婦になって日が浅いからだろう。
「…瑠璃子がいると、君はいつも声を押し殺しているよね。
…それも色っぽくて唆られるけれどね…」

リフォームには防音にも注意を払った。
思春期の瑠璃子が同じ屋根の下にいるとなると、夜の営みは絶対に気付かれずにしなければならないからだ。
「…必死で我慢する澄佳は可愛いよ…。
もっともっと啼かせたくなる」
いつもそんな風に囁いて、澄佳が甘い悲鳴を上げてしまうほどの快楽を、わざと与えようとするのだ。

「…今夜はたくさん乱れて…澄佳…」
次第に濃厚に、淫らになる口づけを繰り返しながら柊司は器用に澄佳の服を脱がせる。
「…ああ…んっ…」
真珠色のキャミソール一枚の姿…。
下着はとうに脱がされている。
やや乱暴に両腕を掲げさせられた。

…柊司の熱い眼差しが痛いほどに突き刺さる。
澄佳はそれだけで身体の奥深くから、己れの甘い蜜がとろりと溢れ出るのを感じた…。




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