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夢見の国
第2章 甘美な冷遇
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あたしの言葉を最後まで待たずに、ラーストが腰を進めるのを感じ取り、悲鳴と共に反射的に身を固くした。

極限に身体を震わせ怯えるあたしは、きっと我ながら哀れ過ぎると思ったのに。


――…ラーストは、これっぽっちも動じずに、そのまま腰を沈めてきた。


「―――…!」


容赦ない痛みに切り裂かれ、息を止め、声すら上げられなかった。

何が何だか訳が分からなくなる。

何故、と脳内で繰り返し疑問だけが回り出す。


(…だって、だって、あたしが処女のはずが――…)



「い…っ痛い…っやめて…、痛…っ!やめ…っ」


絶望に打ちひしがれながらも、あえぐように許しを請う。

なのに、ラーストは厳しく問い詰めるだけだった。


「誰に頼まれた?」

「ひぁ…っ、知らな…い…っやっひ、あぁ…っ!」


ラーストがあたしを待つこともなく、躊躇なく奥まで突き始めた。

あたしの中に居るラーストが燃えているかの様に熱い。

だけど、ラーストの瞳は氷のように冷静だった。


「言えば止めてやれる」

「さ…っきから、言ってる…!…ひぁ!あ…!…っく」


ラーストのものは信じられない程に大きくて、苦しかった。

何よりも、こんなコトをしていても、ラーストは少しも気持ち良さそうには見えない。

そんなラーストが一瞬苦しげに眉を寄せた。

無表情だったラーストが感情を露わにしたところをもっと見て居たいのに、途端に視界が涙でにじんでゆく。

じょじょに体が震え出す。


「いゃぁ…ラーストさ…!やだ…!やめ…っ!……ん、あ、あっあっあっあぁぁ…!」


ビクビクと何度も体が痙攣した。

ラーストが小さく笑う。


「生娘の癖に達したのか…」

「ちが…っん…処女なんかじゃ…な…っ!」


意地の悪い笑いを見せながら、ラーストがふんと嗤った。


「では、この血の匂いは誰のものなのだろうな?」

「……っ!」

「見るか?」


ぐるりと腰を持ち上げられ、寝たまま自分の股間を見る様なはしたない格好をさせられる。

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