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夢見の国
第3章 巫女姫
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それがテレビから聞こえてくるのだと疑いもしなかったあたしは、あぁ…早く消さねばと、ふらふらと身を起こし直す。
閉じていた目を開くと…
「――…え…」
(あたしの部屋じゃない…)
いや、おかしい。
(だってさっきまで…)
頭がおかしくなってしまったのかと自分自身が分からなくなる。
だって、さっきまでそこにあったテレビも時計も携帯もベッドも…ない。
いや、ベッドはある。
いまそこに座り込んでいる。
(でも、これはあたしのじゃ…ない?)
…じゃあ、誰の…?
ここは、どこ?
パニックを起こす間も、さきほど聞こえてきた声は止まらず言葉を発し続けていた。
その声はテレビからではなく、隣の部屋から聞こえてきていた。
鮮明に聞こえているのは、隣へ続く扉が少し開いているからだろう。
「聞いているのですか!?姫様に知られでもしたら、いったいどうなさるおつもりです!?」
「…どうにも出来ぬだろう」
攻め立てる声にそう答えた低い声に、身体が勝手に反応した。
それがテレビから聞こえてくるのだと疑いもしなかったあたしは、あぁ…早く消さねばと、ふらふらと身を起こし直す。
閉じていた目を開くと…
「――…え…」
(あたしの部屋じゃない…)
いや、おかしい。
(だってさっきまで…)
頭がおかしくなってしまったのかと自分自身が分からなくなる。
だって、さっきまでそこにあったテレビも時計も携帯もベッドも…ない。
いや、ベッドはある。
いまそこに座り込んでいる。
(でも、これはあたしのじゃ…ない?)
…じゃあ、誰の…?
ここは、どこ?
パニックを起こす間も、さきほど聞こえてきた声は止まらず言葉を発し続けていた。
その声はテレビからではなく、隣の部屋から聞こえてきていた。
鮮明に聞こえているのは、隣へ続く扉が少し開いているからだろう。
「聞いているのですか!?姫様に知られでもしたら、いったいどうなさるおつもりです!?」
「…どうにも出来ぬだろう」
攻め立てる声にそう答えた低い声に、身体が勝手に反応した。