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君と甘い鳥籠で
第1章 1
「ひあぁん!だめっ、ハン、ス……ったし、へん……何か、くる……きちゃう、のぉ!」
 啼いてすがり付いてくるグレーテが可愛いくて堪らない。
 柔らかく:滑(ぬめ)る熱い襞に繰り返し奥へとシゴかれて、ハンスに余裕なんてなかった。グレーテを先に逝かせたい。その一心で必死に耐える。
「大、丈夫。良いよ……イって?……ね、グレーテル?」
 熱の籠った甘い声に促され、グレーテが更に強くハンスを締め付けた。
「あぁんっ、ハン、スゥ……もう……だ、めぇぇえ!」
 弾けさせられたグレーテの華奢な身体が大きく弓なる。快感の極みに達し、全てを絞り取ろうとひくつくナカに強請られるままハンスはグレーテの奥深くへ自身を捩じ込み、白い欲を吐き出した。


 ゆっくりと身体を起こしたハンスは自身の白濁に混じる鮮血に目を見張った。
「ごめん……」
 その言葉にハンスの視線を追い、グレーテがゆるゆると首を振る。
「ううん。初めてが兄さんで良かった」
 自分を見上げ、柔らかな笑みを浮かべるグレーテを掻き抱いて包み込む。こみ上げて来るのは後悔よりも愛しい想いばかりで。
「愛してる、グレーテ。君だけを大切にする。……だから、ずっと僕の傍にいて」
 それはグレーテが一番欲しかった言葉。延び上がってハンスの首に腕を絡ませる。
「絶対よ?約束して。離れないって」
「あぁ、約束する。絶対に離れない」
 どちらからともなく重なる唇。禁忌の交わりへと、また堕ちて行く。自分の胸に顔を埋めるハンスの頭を抱き締めて。悦楽の笑みを浮かべたグレーテの頬を涙が一筋零れ落ちた。
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