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第13章 下弦の月

二月二十九日
 武田先生の病院に行った。
 薬が欲しければ献体に申し込めと言われたが、保護者のサインがいるではないか。
 何を考えている――?

六月二日
 別荘に蜷川理子が来た。
 邪魔だから追い払ってやった。
 捻挫は計算外だったけれど、お兄様が側に居てくれたから逆に良かったかも。

六月三日
 また理子が来た。
 懲りない女。
 ・パーティーでナンパ→ホテルでの写真を送る
 →効果がなければ蜷川商事に写真をファックス 
 →……

六月十二日
 馬鹿な女。
 こんなに簡単に罠に掛かるなんて。
 加賀美先輩に脅迫文を見られた。
 でも決定的な証拠ではないし、痛くも痒くもない
 

東海林は日記から視線を上げると、加賀美を見た。

「脅迫文には……なんて書いてあったのですか?」

「……鴨志田から手を引け……と」


七月十九日
 高嶋敦子は危険。
 庶民だが頭がいい。
 お兄様は頭のいい、精神的に自立した女性に弱い傾向がある。
 なにか手を考えなければ――。
 調査会社に身辺調査を依頼。

七月二十ニ日
 敦子の取材許可がおりた。待っていて、お兄様。
 お兄様に必要のないモノは、私が排除してあげる――。 

七月二十六日
 あの女が憎い。
 恐らくお兄様とあの女は寝た。
 薔薇の香水の移り香を残していくなんて、私に対する征戦布告。
 契約書を抹消してやった。
 あの女が悪いのよ。
 お兄様には私以外、必要ないのだから――。
 嫌な夢を見た。
 頭が痛い。

七月二十九日
 あの女がいなかったから、重役会議のメールを開封しておいてあげた。
 また、嫌な夢を見た。
 どんどん鮮明になっている気がする。

七月三十日
 やはり会議に遅刻した。
 あの時のあの女の顔! 良い気味だわ。
 担当を外されるのも時間の問題。
 あの女だけが幸せになるなんて、絶対に許さない。
 夢が近付いてくる、恐い。  

七月三十一日
 お兄様からあの女との交際を真面目に考えると言われた。
 もう容赦しない。
 あの女の調査報告が届いた。
 私はあの女に突き飛ばされたのに――!
 取り敢えず、他の男との写真を送りつけてやる。

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