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婦警狩り
第1章 序
 最後にもう一度「ヤアーっ!」という声がして右顎の辺りに痛みがきた。

 三連発で突かれ叩かれた勢いで、土の上に横倒しになった俺の耳に若々しい女の叫び声が飛び込んでくる。

 「なにしてるンですかっ!!?」

 何が何だか分からず振り向くと、薙刀のような長い棒を持ったミニスカ制服の女子高生が、棒の先を俺に向けて身構えているのが見えた。

 「な、なんだ、お前は?!」

 「あなたっ!。連続婦女暴行事件の犯人なんでしょっ!。もうじき警察が来るから、そのままにしてなさいっ!」

 女子高生は強きに振る舞っているが、俺には、この女の瞳が怯え震えているのが判った。

 (意気がってるけど、本音はヤッパリ怖いんだな。けどミニスカ女子高生ちゃんは、あのミニスカ婦警さんなんかより何倍も立派だぜ、、)

 俺はミニスカ女子高生に向かってニヤリとすると、上半身を起こして両腕で胸を隠している婦警に飛びかかり、背後から片腕で首を締めつけ押さえつける。

 「やあぁぁぁ、、、うぐっ、、、うぅぅ、、、」

 婦警の悲鳴が消え入ると、ミニスカ女子高生の声が闇夜に響く。

 「やめなさいっ!。卑怯ものっ!。その女の人を離しなさいっ!」

 「やーだよ」

と、俺はすっとぼける。

 「俺は卑怯ものだから、平気で人質をとるのさ。この婦警を殺されたくなかったら、その棒を捨てな?」

 「婦警、、、?。婦警って、まさか、その女のひと、、?」

 「ああ、、そうだよ。この女は婦人警官なんたよ。これを見てみな?」

 俺はそう言って土の上に落ちている警察証を拾い、ミニスカ女子高生の胸に向かって投げつける。

 それを上手くキャッチした女子高生が警察証を確認し、女の顔を確認する。

 「えっ?!。まさか、、?」

 「そうさ、この女は婦人警官なんだよ。だから警察なんて呼ぶ必要なんてなかったンだよ。ここに居るんだからなっ」

 「婦警さんに、、こんな酷いことをするなんて、、」

 「勘違いするなよなっ。襲った女がたまたま婦警だっただけで、この女が婦警だと知って襲ったわけじゃないからなっ」

 「嘘つかないでっ!。婦警さんだと知っててを襲ったンでしょう!」

 「だから、この女が婦警だとは知らなかったと言ってるだろうがアッ!。それに、俺は連続婦女暴行魔なんかじゃねーからっ!」

 

 
 

 
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