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純愛ハンター
第8章 裁き8、マイスイートホーム
それはお嬢が父と愛し合うようになってから2年後の、18歳の時の事だった。

「お父様?お父様ぁ?」

早めに大学の授業が終わったお嬢が自宅に戻ると父の車が家の前に待機しており、玄関を開けると父の匂いと気配が感じられた。毎日朝早く家を出て夜遅くに帰宅し、泊まりで帰って来ない事も多かった父が珍しくこんな時間に家にいる事にお嬢は胸を弾ませた。
だが、リビングや書斎を覗いても父の姿は無く、玄関に妹の真紀の靴が置かれていた事を思い出したお嬢は真紀の部屋へ向かった。

(真紀も帰ってるのかな?)

そして、何の気なしに真紀の部屋の扉を開けようとした瞬間…

「あっ…はぁっ…い、嫌ぁっ…!」

お嬢の耳に信じ難い声が届いた。
それは、真紀の…悦楽を押し殺したような吐息混じりの声だった。
しかしお嬢は、

(ヤダっ!真紀ってば…男の子連れ込んでるのかしら?いつの間に?もうっ!お父様に叱って貰わなくっちゃ…)

真紀が彼氏を部屋に連れ込んでいると思い込み、嗜めるつもりで部屋の扉をそっと10数センチほど開けた。
すると、そこには…

(………!)

お嬢がこれまで築き上げた自信や信念が根こそぎひっくり返るような…いや、木っ端微塵に砕け散ってしまうような光景が繰り広げられていたのだ。

「あぁ、真紀っ…!お父様は真紀に狂ってしまってるんだ…可憐で繊細で今にも壊れてしまいそうなほどに儚くて…まるで川べりに咲く真っ白いレンゲの花のようだ…あぁっ!真紀…こんなに真紀に狂っているお父様をどうか嫌いにならないでくれ…」

なんと、ベッドの上で汗だくになってオールバックの髪をバラバラに振り乱している父と、仰向けに父をジッと見つめ上げている真紀が全裸で下腹部を密着させ…
あろう事に父は、お嬢の前では見せた事など無い腑抜けた表情で真紀をウットリ見つめながら必死に腰を動かしていた…。

(………)
「真紀…愛してるよ…あぁ、その表情…その吐息…汗の香り…ジュルっ…ピチャっ…あぁ、お父様は真紀が愛しくて愛おし過ぎて…心が壊れてしまいそうだ…」

この2年間、毎日のように父に抱かれ…
つい一昨日の夜にも濃厚に抱かれて確固たる愛情を確信していたお嬢は、目の前で繰り広げられている光景を正しく認識する事が出来なかった。
18歳のお嬢にとって父親の愛情を疑う事は、自身の存在そのものを全否定するようなものだったからだ。
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