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罪人の島
第3章 はじまり
 そこから先は、都会の建物と変わりがなかった。
 車を降りて、ここもやはり指紋認証の自動ドアを開くと廊下が続き、突き当りはエレベーターが設置されていた。
 エレベーターに乗り込むと、ここも指紋認証で階のボタンが押せるようになっていた。
 建物は6階建なのか、しかし、その上にSとRというボタンがあった。
 武田が6のボタンを押すとエレベーターが昇り始めた。
 
「君たちの分も、後で登録しないとね」

 それまで、会話が出来ないでいた空気を感じているかどうかはわからなかったが、景山が、その沈黙を破った。
 美奈子と絵里は、こくりと頷いただけだ。

「武田、よろしく頼む」
「はい、承知しました」

 エレベーターから降りると、そこはリゾートホテルのようだった。
 左側に、まっすぐ廊下が伸び、その廊下の左右に扉があった。
 壁は、クリーム色を基調に、オレンジや茶色、グリーンの植物の柄がペイントしてあった。
 床には、空色にインディゴブルーの植物柄が織り込んであり、大きなプランターが、ほぼ均等に分けた位置の5箇所に置かれていた。
 絵里がびっくりした声を上げた。

「睦郎さん、ここは、どういうところなの?』
「まぁ、病院兼職員寮という感じかな? あ、それに子供達の居室もある」
「先生、いえ睦郎さんのお部屋も、ここにあるのですか?」
「そうだよ。僕たちが一番乗りだから、好きな部屋を選んでいいんだよ」

 こうなると、絵里は俄然元気になって走りだし、部屋を一つずつ見て回った。
 部屋は、全て広めのワンルームで、ダブルベッドが入っている。
 一部屋ずつ、違った色のテーマがあるようで、ここは何色! と絵里が叫んで教えてくれる。
 絵里がそう言うと、景山がコンファームしたように、右の列の部屋の方が、やや広目になっているらしい。
 結局、絵里、美奈子、一つ空けて景山の部屋と武田の部屋、武田が自ら選んで、エレベータに一番近いところということに落ち着いた。

「じゃあ、つぎは指紋の登録かな?」
「はい、準備は出来ていますので、3階の事務所まで来て下さい」
「その次は1階?」
「そうですね。まず、健康診断をして頂かないといけませんので」
「他はまだ来てないの?」
「お越しです。ですが、先に収容施設を見ると仰って、後から追い着くとのことでした」
「わかった。じゃあ、私は下で準備をしているよ」
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