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罪人の島
第3章 はじまり
そのまま、また全員でエレベーターに乗り込むと、景山以外の三人は、3階で降りた。
3階には、病院のための設備がある様子だった。
事務所はエレベーターを降りたすぐ横にあったが、リネン室や検査室などのプレートの掛かった部屋が奥に続いていた。
「武田さん、ここの各階の設備について教えて頂けます?」
絵里が突然、看護師らしい口調で質問を始めた。
もちろん、美奈子も同じことを疑問に思っていたので、異論はない。
「はい、いいですよ。まず1階から3階までが病院関係の施設です。1階が診察室、2階が病棟、3階が検査や手術関係の設備のあるところです。そして、4階と5階が子供達の居住区と学校になっています。そして6階が主に医師と職員の寮。Pというのは、子供と大人のスポーツ施設です。ここの屋上にも、非常用のヘリポートがあります」
「あぁ、そうなんですね。でも、あの人達は?」
「あの人達って?」
「罪人と言うか、例の人達です」
「まず、1階で診察を受けてもらいますけど、その後、病気になったり、大怪我でもしない限り、こちらには来ません」
「……ということは、他に居室があるということですね?」
「えぇ、そうですよ。でも、あまり近づかない方が良いと思います」
「この島には、他にどんな施設があるの?」
「ざっと言うと、罪人を収監しておくための施設、そして彼らを教育訓練するための施設、ビジターのためのホテルなどです」
「ありがとう。お客さんも来るのね?」
「えぇ、まぁ……会員だけですけどね」
「会員制って、リゾートみたいな?」
「そうですよ。詳しいことは、また機会を見つけてお話しします。良いですか?」
「はい、わかりました」
「では、ここに指を乗せて下さい」
そこには指紋認証用のリーダーがあって、絵里と美奈子、それぞれ念のために3本の指を、ゆっくり回しながら登録した。
「お二人は、この棟の全館、どこでも入れるようにしてあります」
「ありがとうございます」
「では、診察室に向かいます。先生方を助けなければなりませんので……」
「じゃあ、私達もお手伝いに行きます」
武田は、さっと二人の服装を見て、「どうぞ」と言った。
二人ともナースの制服を着ているので、問題はないはずだった。
1階に着くと、ちょうどアメリカ映画に出て来る黒ずくめの猫の女王のキャラクターのような女性がいた。
3階には、病院のための設備がある様子だった。
事務所はエレベーターを降りたすぐ横にあったが、リネン室や検査室などのプレートの掛かった部屋が奥に続いていた。
「武田さん、ここの各階の設備について教えて頂けます?」
絵里が突然、看護師らしい口調で質問を始めた。
もちろん、美奈子も同じことを疑問に思っていたので、異論はない。
「はい、いいですよ。まず1階から3階までが病院関係の施設です。1階が診察室、2階が病棟、3階が検査や手術関係の設備のあるところです。そして、4階と5階が子供達の居住区と学校になっています。そして6階が主に医師と職員の寮。Pというのは、子供と大人のスポーツ施設です。ここの屋上にも、非常用のヘリポートがあります」
「あぁ、そうなんですね。でも、あの人達は?」
「あの人達って?」
「罪人と言うか、例の人達です」
「まず、1階で診察を受けてもらいますけど、その後、病気になったり、大怪我でもしない限り、こちらには来ません」
「……ということは、他に居室があるということですね?」
「えぇ、そうですよ。でも、あまり近づかない方が良いと思います」
「この島には、他にどんな施設があるの?」
「ざっと言うと、罪人を収監しておくための施設、そして彼らを教育訓練するための施設、ビジターのためのホテルなどです」
「ありがとう。お客さんも来るのね?」
「えぇ、まぁ……会員だけですけどね」
「会員制って、リゾートみたいな?」
「そうですよ。詳しいことは、また機会を見つけてお話しします。良いですか?」
「はい、わかりました」
「では、ここに指を乗せて下さい」
そこには指紋認証用のリーダーがあって、絵里と美奈子、それぞれ念のために3本の指を、ゆっくり回しながら登録した。
「お二人は、この棟の全館、どこでも入れるようにしてあります」
「ありがとうございます」
「では、診察室に向かいます。先生方を助けなければなりませんので……」
「じゃあ、私達もお手伝いに行きます」
武田は、さっと二人の服装を見て、「どうぞ」と言った。
二人ともナースの制服を着ているので、問題はないはずだった。
1階に着くと、ちょうどアメリカ映画に出て来る黒ずくめの猫の女王のキャラクターのような女性がいた。