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罪人の島
第2章 島へ
 ビアガーデンでは、一杯だけビールを飲んだ後、ホテルのラウンジで食事をした。
その後、どのくらい飲んだのか、一生懸命考えているが、美奈子には思い出せなかった。
頭が重い。まだ暗い時間のようだから、もうひと眠りしようと思ったが、どこかいつもと違った感じがするのが気になった。

(あ……)

 美奈子は服を着たままだった。
その上、僅かだが周囲がゆっくり揺れているような気がする。
完全に飲み過ぎたと反省するけれど、信頼できる人たちと飲んだので気を許していたのだろうと考えていた。
 何とか起きようと思ったけれど駄目だった。相当な二日酔いだとは思ったが、今更、服のシワを気にしても既に遅い。
週末で仕事は休みだ。
 すぐに目が覚めないと洗濯物が気になるけれど、いざとなったらコインランドリーに行く手もある。特に予定もないし、困る事もないと思いなおし、アルコールが抜けるまで、もう一度眠ることにした。

 次に目が覚めた時も、まだ夜が明けていない感じだった。そういえば、と絵里が言っていたことを思い出した。

「アルコールを飲むと、よく眠れるっていうのは間違っているのよ。確かに一度血圧は下がるんだけど、次に急に上がっちゃうのよね。そうすると目が覚めるから、全然、よくは眠れていないっていうことになるわけ」

(きっと、血圧が上がってるんだわ)

 それにしても、なぜだか闇に目が慣れない。元から睡眠にはトラブルを感じている美奈子だったので、遮光性のカーテンを使ってはいたが、何だか部屋の様子がおかしい気がした。
 それまで平気で眠っていたのに、おかしいと思うと、急に不安になった。

(まずは、ケータイを見つけて、時間を知ることが必要だった。それから、非常識な時間でなくなったら、絵里に電話をかけてみよう)

 ベッドから降りようとして、いつもと高さの違うことに気が付いた。

(嘘っ!)

 やっぱり、ここは自分の部屋ではなかったのだ。
 しかし、闇が深く、相変わらず何も見えない。
 手探りで、出口を見つけようと、ベッドから降りて這うように移動する。すると、ほどなく壁にたどり着いた。
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