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呟き…
第9章 どこまでが浮気…6
相馬さんの気持ちを悠真なら理解が出来る。
だから相馬さんにとって悠真は特別で悠真にとっても相馬さんは特別なのだろう。
相馬さんの目から見れば私は悠真に相応しい女じゃないのかもしれない。
くだらない事で結婚に迷うような女…。
「悠真と一緒に行く。相馬さんが悠真はダメだって言うなら一緒にすぐ帰ろう。」
私が決めた事に悠真は従う。
それが間違いであったとしても悠真は余程の事が無い限り私の言葉を優先する。
間違いなら私自身が気付くべきだと悠真は考えてる。
この選択が正しかったか私にはわからない。
わかるのは悠真の事をあまりにも知らなさ過ぎる私が結婚するとかおかしいと感じる事実だけだ。
その2日後…。
相馬さんが送って来た位置情報を頼りに打ち上げ場所へと悠真と向かう。
「この住所…、相馬社長の自宅ちゃうか?」
悠真がナビの目的地を見て顔を歪ませる。
「悠真は行った事が無いの?」
「自宅は無いな。けど、どっかの頭のおかしいオバハンと結婚する奇特な不動産屋社長の自宅の近所に住んでるとか前に相馬社長が言うてた。」
その奇特な不動産屋社長という人はお前のお義父さんになる人だぞ…。
辛辣な言葉を平気で言うという事は、今日の悠真は不機嫌らしいと感じる。
誰に不機嫌?
相馬さんに?
私に?
それすらわからない私はため息を吐く。
取り敢えずお義父さんになる藤井社長の家の近所なのだとすれば手ぶらで行けるレベルじゃない。
結婚式の打ち合わせで呼ばれた為に藤井さんの家に行った時でも悠真と二人で固まった。
そのクラスの家に平然と呼ぶ相馬さんなんだ改めて考えるだけで緊張する。